卵巣や子宮に対する鍼灸治療の影響は様々な研究が行われています。また、我々の研究においても鍼灸治療が子宮に影響を及ぼすことを確認しています。以下は、研究結果に基づいた鍼治療の考えられる作用です。
鍼灸治療により、卵巣血流が増加することで卵子の質が向上すると考えられており、妊娠率や胚盤胞獲得率の上昇も報告されています。
※卵子は排卵されるまでに約3ヶ月間の期間をかけて成熟されるため、鍼灸治療は3ヶ月間以上継続していただくことが望ましいです。しかし、西洋医学的な治療の予定なども考慮しますので、長期的鍼灸治療が困難な場合はご相談下さい。
卵巣と同様に、鍼灸治療は子宮血流も増加させることで、子宮内環境を向上させると考えられています。特に、着床障害(高度生殖補助医療を行っても着床しない方など)や子宮内膜が厚くならない症例に対して有効であると報告されています。また、子宮内環境が赤ちゃんの成長しやすい状態になるため、不育症にも有効です。
鍼灸治療は、逆子に有効であると数多く報告されています。32週以降の治療では矯正率が低下するため、早めの受診をお勧めします。